多頭飼いをしている場合のフードのあげ方

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フードは飼っている猫の数と年齢で決める

多頭飼いといっても、それぞれのご家庭によって猫の年齢層はさまざまでしょう。子猫から高齢猫までいる場合と同年齢の猫ばかりでは、キャットフードの与え方も違います。

全年齢向きのフードを与えれば、さまざまな年齢の猫がいても同一のフードで済みます。しかし、そのようなキャットフードは高額です。どのように与える工夫が必要か考えていきます。

年齢が近く、個性のある3匹程度の多頭飼い

おそらく、多頭飼いをしている家庭で最も多い猫の数が2~3匹だと思われます。猫たちが仲良く暮らせるためにも、餌の与え方には注意しましょう。

餌皿は1匹につき1個

餌をあげる際に、大皿盛りという1つのフードボウルにフードを入れて同時に与えるやり方は、あまりおおすめしません。フードボウルを洗う手間も楽だし、どうしていけないのと思われるかもしれませんが、これにはいくつか理由があるのです。

大食いの猫は、大皿盛りだと好きなだけ食べてしまい、いつの間にか他の大人しい猫の食事まで奪ってしまうのです。その結果、いつもフードボウルは空になっているために他の猫が食べていないことに飼い主が気付かないという事態を招いてしまいます。

また、猫にも個性があって食事の仕方も違います。共通の餌皿が気に入らないために餌を食べないということも起こり得ます。

必ず猫1匹に対して専門の餌皿を用意するようにしましょう。

フードは同じものを与えられる

病気療養中やアレルギー持ちなどの猫がいなければ、年齢の近い猫には同じキャットフードが与えられます。猫の年齢に応じて多少は与える量を増減させてください。
ただし、よく食べる猫が他の猫の分を奪って肥満にならないようにだけは注意してください。餌は前述の通り別々のお皿に入れ、場合によっては与える部屋を分けましょう。

年齢がばらばらで、数の多い多頭飼い

日本の一般的な住居の広さから考えると、1家庭で飼える猫の数は2~3匹程度がおすすめです。それ以上の猫を飼うには、全ての猫に良質の餌を与え続け、最後まで面倒をしっかりと見るという覚悟が必要です。

餌の横取りに注意

子猫から高齢猫までいて、数も多い場合は食事のあげ方に工夫が必要です。一緒に食べさせようとすると、元気のいい若い猫が先に食べてしまい、そのうえ高齢猫や子猫のフードまで食べてしまうことがあります。これでは餌を奪われた猫ちが満足に食事をすることができませんし、横取りした猫は肥満になるリスクが高くなります。
そういった問題を抱えた猫とは別室で食事ができるように配慮が必要です。別室に分けることが難しい場合は、猫の名前を呼びながら餌を上げたり、横取りしたらすかざす叱ったりしましょう。

子猫と高齢猫には違う餌を

子猫と高齢猫には、年齢に合ったフードを用意してあげましょう。成猫と比べて必要とする栄養の量が子猫だと多く、高齢猫だと少なくなるためです。
子猫には専用の子猫用フードを与えましょう。1歳になる頃から少しずつ他の成猫たちの食べているフードへと移行します。
高齢猫は全年齢向けのフードの量を減らして対応することもできますが、中には歯が悪くなってドライフードを食べるのが難しいという場合もあります。また、水も飲まなくなって便秘気味ということも出てきます。この両方の問題に対応できるのがウェットフードです。ウェとフードだけ、あるいはドライフードにトッピングして与えてあげましょう。

数が多いと費用がかかる

数の多い多頭飼いで最も心に留めておかなければならないことは、お金がかかるということです。
全年齢向けのプレミアムフードを与えるとなると、5頭以上の多頭飼いではかなりの出費を覚悟しなければいけません。
出費を抑えるには、ワンランク下のフードを混ぜて与えることで解決してはいかがでしょう。プレミアムフードとまではいかないけれど、良質のタンパク質を含んでいるフードでしたらプレミアムフードと混ぜて与えても安心です。
ただし、4Dミートや○○ミート、肉副産物のような粗悪な原料や添加物を多用しているフードなどはどんなに安くても避けましょう。

多頭飼いの手作りフード

3匹程度の多頭飼いでしたら、手作りフードでもたいして負担にはなりません。全年齢のプレミアムフードは高いと感じるようなら、手作りフードにチャレンジしてはいかがですか。

猫専用の冷蔵庫が用意できるなら、ペット用の肉は一度にある程度の量を購入することをおすすめします。そのほうが割安に購入できるからです。必要量だけ解凍して、季節の野菜などと一緒に煮て与えます。
近くに魚市場などがあるなら、白身で安い魚をぜひ探してみてください。名前の知られていないような魚のなかにも、淡泊で猫が好む味の魚などがあります。
ただし、少しでも量を増やそうと、野菜や大豆製品を多く混ぜ込むのはよくありません。食物繊維の多いものは、猫にとって消化しづらいものだからです。肉が主体になるように量を調節しましょう。
茹でた豆腐を少量、豆乳でのスープ煮などは与えてもだいじょうぶです。味付けも不要です。

【参考】
http://hpsdr.org/mercury.html
http://www.theadstop.com/CustSvc/infoCenter.asp